ぐもブロ

自分と向き合うためのブログ

「頑張る人は美しい」主婦Yさんからのメッセージ

一年ほど前に相談を受けた主婦のYさんから、メッセージをいただきました。

「中村さん、こんばんは!

「もうひとつの時間」読みました。 

『頭上でオーロラが爆発したとき、ぼくは言葉を失い、夢中になってカメラを向けていたけど、最後は写真を撮るのもやめて、雪原の上に大の字になり、ただただ光のショーを眺めていました。この光景をしっかりと目に、そして記憶に焼き付けたかったのです』

私も4年前くらいに人吉で満点の星空を見た時、涙が出てきました!

写真には取れませんでしたが、今でもその感動は覚えています。

今年2月から始めたブログも、2人目出産前には100位以内に入ったりして、読んでくれている人も増えてきています。

入院したり、出産してなかなかブログが更新出来ていなかった時期も、読んで下さっていた人がいて…

やめないで良かった。諦めないで続けていこう。

そう思えました。

中村さんの記事、イラストレーター兼ネイリストを目指している地元の友人にも紹介させてください。

私のバイブルです!(笑)

何度も何度も読み返したブログは、中村さんのブログが初めてです」

 

「ありがとうございます!そんなに何度も読み返してくださってるんですか?笑」

 

「好きなフレーズは手帳に書いたりしてます(笑)

今月のスケジュールには、
中村さんが、私の地元の九州あたりにいらっしゃる時の記事から引用した部分も書いてたはずです(笑)

やったから得られる

なんでも経験

やるかやらないか

思いは行動で示す

とか…

手土産は人生を豊かにするという言葉は、私のおじいさんが良く言ってました!

友人に去年あげた誕生日プレゼントには、毎月の欄に一言(中村さんのブログなどからヒントを頂いた一言)エールを書き込んだ手帳をプレゼントし、とても喜ばれました!

来年は、中村さんの撮った朝日や景色の写真をフォトカレンダーにしてみようかなぁ。ハンドメイドですが(笑)

素敵な朝日ですね。

子どもが大きくなったら家族で朝ラン挑戦してみようと思います」

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「ひとつお聞きしてみたいのですが、Yさんにとって、ぼくの文章の好きな部分って、どんなところですか?」

 

「写真が美しい事。写真に写っている人や景色が、その瞬間を楽しんで生きている事が伝わります。

自分の弱みを隠さない。認めて、強みに変えようとする力もあるし、度胸もある。

自分が知らない世界を見つけた時、大抵の人は「自分に関係ない世界だ」と決めつけて、知ろうともしない。

でも中村さんは、知らない世界に踏み込んで、その世界を少しでも理解しよう!自分も溶け込んでみよう!という姿勢で立ち向かいますよね。

他人の話を聞き、学んだ事を独占しない。

他の人にも共有する。「共有したい!」っていう気持ちが誰よりもあるのではないでしょうか?

そういう姿勢が、写真と文章に現れていると私は思います。

無償の愛を民に捧げるキリストのようです。
聖書を現代風にしたような…自分の知恵、体をささげているというか。

伝わりにくかったらすみません。そういう所に惹かれていますね。

自分の子どもが、何かを成し遂げたい!と言い出したとき、頭ごなしに反対せず、

まず、
どういう理由でやりたいのか?
どういう計画を練るのか?聞いて一緒に楽しんであげたいと思うようになりました。

もちろん、私もやりたい事はやる!スタンスで(笑)

成功しても、失敗してもどっちでもいい。
挑戦する事を諦めなければ、失敗もゆくゆくは成功に繋がる。

追い続ける事は、苦しい事の方が多いけれど。

頑張る人は美しい。

中村さんを見てそう思います。

『いま自分がやらなければならないことは何か、 ほんとうは何をやりたいのかを、ごまかさずに見つめること』

『少々無鉄砲で、先の見えないことに飛び込む男でも、世間では無視して認めてくれないようなことに熱中する男でも、やりたいことがあって、目の光ってる男のほうがいい』

私の好きな、岡本敏子さんの名言です」

Yさんのブログはこちら↓

「待ちきれない朝、お届けします」起業家・平井幸奈さんがグラノーラに込める愛

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「いらっしゃませ〜!どうぞご試食ください。新食感のグラノーラです」

二子玉川高島屋の地下1階、食料品売り場の小さな一角で、ひとりひとりに声をかけながら、グラノーラの試食を配っている女性がいました。株式会社フォルスタイル代表取締役、平井幸奈さんです。以前、このブログでも彼女の記事を引用しました。

通り過ぎるお客さんにも、一生懸命声をかけている姿が印象的で、「少しでも多くの人にこのグラノーラを知ってほしい」という気持ちや愛情が伝わってきました。

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早稲田大学に入学し、飲食店でアルバイトをするうち、料理の世界に魅せられた平井さん。大学2年の夏休みには、ワーキングホリデー制度を利用し、オーストラリアのシドニーにあるカジュアルダイニングレストラン「Bills」の本店で働きました。

しかし、店は経験豊富なシェフばかりで、ほぼ未経験の平井さんは、最初は言葉が伝わらないこともあり「帰れ」と言われたこともあったといいます。しかし、「料理を勉強するために来たんだから」と雑用をこなしながらキッチン用語や調理方法を覚え、最後は努力が認められて総料理長のアシスタントまで任されたそうです。

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帰国してから料理教室を開き、ケータリングやカフェのプロデュースなどを手がけました。1カ月に1度、日曜日に営業していないカフェでフレンチトーストのカフェを開いたところ、1カ月前から100人の予約でいっぱいになったそう。そして「単発じゃなくて、自分の店として継続していきたい」と開業を決意。

大学3年で起業し、2013年9月に日本初のブリュレフレンチトースト専門店「Foru Cafe」をオープン。現役女子大生の起業家ということで大きな話題になりましたが、ぼくが本当に驚いたのは、その後の展開のうまさと速さ、そして本物にこだわる姿勢でした。14年11月にシチュー専門店「ForuStew」を限定オープンしてまた話題をさらったかと思えば、今年の4月には黄金比グラノーラ「FORU GRANOLA」をオープン。まだ今年大学を卒業したばかりの23歳です。

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今力を入れているのは、グラノーラ

「私たちのこだわりは、無駄なものを一切いれず、ジューシーでかりっと爽やかであることです」

基本はオンラインショップでの販売ですが、ときには出店も。新宿高島屋を皮切りに、複数高島屋で期間限定の店頭販売を行ってきます。二子玉川高島屋では、明日12月24日(水)まで出店しています。

さらに2016年1月には、シンガポールでの出店も決定。マリーナベイサンズの向かいのマリーナスクエアで販売するそうです。シンガポールにお住いの方、ぜひ訪ねてみてください!

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グラノーラは全8種類あり、「抹茶クランベリー」や「抹茶ホワイトチョコレート」などの味もあるので、日本発の抹茶グラノーラとして、海外でも人気が出るのではないでしょうか。試食させていただきましたが、とてもおいしかったです!

「私は子どもの時から漠然と「とにかく幸せになりたい!」って思っていて(笑)。お店を立ち上げたのもその一環だったんですが、最近になってその意識が「幸せにしたい」に変わっていることに気づきました」

「敵をなぎ倒すような激しい強さじゃなくて、敵も味方も包みこむような優しい強さがほしいです」

無理のない自然体で、数々の名言を残す平井さん。尊敬する起業家のひとりとして、今後も挑戦を応援していきたいです。

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ぼくもグラノーラ、買っちゃいました。人気のクランベリー味。

明日の朝が待ちきれません!

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フォルグラノーラ公式サイトはこちらから

 

フォークリフトを運転するサロンモデル ゆいさんは、ウニを食べに積丹半島へ行く

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以前からInstagramでフォローしていた、ゆいさんというサロンモデルの方がいました。日々、この方の写真を見ているうちに、「よくわからないけど、只者じゃなさそうだな」と思うようになりました。正直、根拠はありません。名前を検索しても何も出てこない、本当に正体が不明な方でしたが、自称「人の目利き」としての勘です。

なんとなく引っかかるものがあり、直感に従って、今朝10時頃、連絡を取ってみました。

「突然ですが、インタビューさせていただけませんか?」

「インタビューですか? 私でよければ」

「さすがに今日は、空いてたりしませんよね?」

「空いてますよ」

そしてその3時間後には、二子玉川で会っていました。知らない人に連絡を取って、実際に会うまでの最短記録でした。ぼくもぼくですが、彼女も彼女です。しかし、本当の意味で彼女に驚かされるのはそれからで、予想を遥かに上回る衝撃が待ち受けていました。

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「よく、サロンモデルの写真をアップしていますよね。あれは本職なんですか?」

「いえ、あれは休日の趣味ですね。平日はOLとして普通に働いていますよ」

「どんなお仕事を?」

フォークリフトを運転しています」

「はい?」

「運転資格持っているんですよ。ほら、この動画見てください」

「・・・本当だ」

彼女がフォークリフトを運転して、歓声が上がっている動画を見せてくれました。

 

「大学時代は、何をしていたんですか?」

「大学2年生の冬から、ツインリンクもてぎのイメージガールを務めていました」

「へえ」

「でも、私辞めちゃったんです」

「イメージガールを?」

「いや、大学を」

「はい? 大学を辞めたんですか?なぜ?」

「なんか、単位を取るために授業を受けて、何のために大学に行く必要があるのかわからなくなっちゃって」

「多分、誰もがそう思っているけど、本当に辞めちゃう人には初めて会いました笑」

「それから、イメージガールを一年間やって、その後、会社に勤めました。一度転職して、今の仕事をしています」

 

「話は変わりますが、旅行は好きですか?」

「好きですよ。今年は積丹半島に行きました」

「しゃこたん半島?どこ?」

「北海道です。小樽の先の」

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「初めて聞いた。観光地として、そんなに有名じゃないよね?なぜそんな場所へ?」

「ウニが食べたくなって、積丹半島のウニがおいしい、って聞いたんです」

「それだけ?」

「え?」

「ウニが食べたいから、積丹半島まで行っちゃったの?」

「そうです」

「でもすごい田舎だよね? 札幌から、レンタカーで?」

「いや、わたし免許持ってないんです」

「じゃあフォークリフトで?」

「違いますよ笑 鉄道とバスで」

「それでウニは食べられたの?」

「食べました!積丹半島の宿で、獲れたてのウニを、こんなに!」

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「うわあ、うまそう。旅の目的は果たせたね」

「はい。でも、本当に何もないところで、何もすることがないから、22時頃には寝ちゃって、翌朝宿の近くを散歩してたんですね」

「うん」

「そしたら、漁師さんたちがいて、そこにフォークリフトがあったから、『私これ運転できますよ』って言ったんですよ」

「面白い!運転したんだ」

「しなかったです」

「してないのかよ!」

「でも仲良くなって、エビくれました笑」

「なんの話だよ笑」

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「あ、これをお見せしようと思って」

「この手紙は何?」

「わたし、文通しているんです」

「誰と?」

「前に新幹線で、隣に座っていた小学生と」

「はい?」

「3年くらい前なんですけど、隣の席に小学生の女の子がいて、話してたんですね。それで、ミッキーの絵を描いて、横に『ミッキー』って書いたりしてたら、『かわいい字でいいな。私の字は男の子っぽいから嫌い』って言って」

「うん」

「私も、昔男の子っぽい字だったから、よくわかるんです。でも、友達のかわいい字を真似してたら、私でも書けるようになったから、『お姉ちゃんと文通したら、私の字を真似できるよ』って提案したんです。それから、文通が始まりました。もう何十通も続いています」

「普通に良い話」

 

「そういえば、二子玉川の藤屋ベーカリーって知っていますか?」

「雑誌とか載っているお店? 行ったことないけど」

「そうです!私学生の頃から通っていて、そこのお母さんと仲いいんですよ。中村さん、いろんな人にインタビューされてるから、そのお母さん紹介しますよ!」

不思議な方です。

彼女にとっては、ぼくは「今朝、突然連絡をしてきた変な人」であるハズなのに、その変な人に、当然のように次のインタビュー相手を紹介してくれるとは、いったいどういう感性なんだろう、と思いました。やはり只者ではなかった。。

そしてカフェを出て、本当に彼女に連れられ、藤屋ベーカリーという昭和55年創業のパン屋さんにやってきました。

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お店に入った瞬間、奥にいたおばちゃんの熱烈な歓迎。

「まあ〜!よく来てくれたわね〜!ありがとう〜!」

おばちゃんが、ぼくに熱く語り始めました。

「この子はね〜、もう7年くらい前からお店に来てくれて。本当に良い子でね〜、もう・・・素晴しい子なの!」

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熱心に話すおばちゃんを見ていて、なんだか温かいなあと感じました。

このお店のパンは今日の夕食になりましたが、本当においしかったです。

 

さらに別れ際、二子玉川の映画館の前に、スターウォーズのコスプレをしている人たちがいました。ぼくが面白がって写真を撮っていると、彼女がコスプレの人たちに近づいていき、

ライトセーバー貸してください」

いきなりヨーダと戦い出した!意味がわからないけどすごい!

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しかもかなり白熱の戦い!

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「あー楽しかったー!」

「覚醒してたね」

なんだかまだ、整理がつきません。いったい、彼女は何者だったのだろう。サロンモデルの人だと思ったら、今まで会ったことのない類の変人でした。しかも「変人」と呼ばれることに本人は喜びさえ感じているし。

しかし、もちろん良い意味で言っています。好奇心の強さ、考え方、人の良さ、行動の真っ直ぐさなど、エピソードから垣間見られた彼女の人柄には、学べるところが本当にたくさんありました。おかげさまで世界が広がりました。

夕暮れが美しかったです。

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もうひとつの時間

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頭上でオーロラが爆発したとき、ぼくは言葉を失い、夢中になってカメラを向けていたけど、最後は写真を撮るのもやめて、雪原の上に大の字になり、ただただ光のショーを眺めていました。この光景をしっかりと目に、そして記憶に焼き付けたかったのです。
 
今年の2月、仕事でアラスカへ行っていました。フェアバンクス空港到着時の気温は-39℃。外に出て、5秒もしないうちにまつ毛は凍っていました。信号を待つバスの中で、ガイドさんは言いました。
 
「これが北米最北の信号機ですよ」

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こんな極寒の地でも、確かに人は生活していました。
 
翌朝、フェアバンクスから10人乗りの小型飛行機に乗って、さらに400km北へ飛びました。ちょうど夜明けの時間で、空の色があまりにも美しかった。見下ろしたアラスカの大地は、川も木も、すべてが凍っていました。操縦士は、前を向いたまま言いました。
 
「ここから先が北極圏だよ」
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北緯66.33度よりも北の世界。もちろん、目に見える境界線はありませんが、「北極圏」という響きがぼくを魅了しました。
 
1時間ほどして到着したコールドフットという場所は、世界最北のトラックストップ(ドライバーが休憩したり睡眠を取ったりする場所)であり、物資を運ぶために都市と北極海の町とをひたすら往復する大型トラックやタンカーがたくさん停まっていました。
 
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運転席に座るのもひと苦労という、大きなタンカーでした。

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夜、コールドフットからさらに北へ20kmほど走り、ワイズマンという小さな村を訪れました。かつてはゴールドラッシュで栄え、多くの人が集まっていましたが、現在の人口はたったの12人。その貴重な村人のひとりであるジャックさんが、暖炉のあるロッジの中で、この村での生活について話してくれました。
 
夏に収穫したジャガイモやニンジンを雪の下に保存して、一年かけて食べるのだそうです。そして自ら猟に出て、カリブーやムース(ヘラジカ)、ドールシープ(山羊)などを獲ってきます。もちろん近くに学校はなく、子供の教育も家庭で行うのだそう。ジャックさんが見せてくれた家族写真には、この村の人口の4分の1が写っていました。みんな、とても幸せそうな笑顔でした。
 
スーパーなどがある町まで400kmも離れた、周囲に何もない北極圏の世界で、こうして暮らしている人がいるということ。それを知れたことは、大きな財産になるでしょう。ぼくはここに暮らしたいとは思いませんが、人それぞれ、自分にあった暮らしというものがあります。ジャックさんにとっては、きっとここで暮らすのが幸せなのかもしれません。
 
外に出てみると、広い空にオーロラが現れました。最初は雲のような、薄い白色でしたが、徐々に発色してきました。しばらくして爆発し、光の筆先は、広いキャンバスに幻想的な絵を描きました。

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この地では、年間240日前後オーロラが出るといわれています。ジャックさんは、もう飽きるほど見ているのでしょうが、旅行者であるぼくにとっては、幸福の瞬間でした。きっとどんな場所にも、そこで暮らす者の幸せがあり、そこに暮らさない者の幸せがあるのでしょう。日常と非日常は同居しています。
 
アラスカに生きた写真家・星野道夫さんと結婚した直子さんは、1993年に初めてこの地に降りました。これからアラスカで始まる新しい生活に少なからず不安を持っていた彼女は、結婚パーティーの最中、現地のカメラマンにこう言われたのだそうです。

「いいか、ナオコ、これがぼくの短いアドバイスだよ。寒いことが、人の気持ちを暖めるんだ。離れていることが、人と人とを近づけるんだ」

インターネット、そしてSNSの発達によって、世界との距離はさほど感じなくなったけど、人と人との心の距離は、もしかしたら遠くなりつつあるのかもしれません。コールドフットは電波も入らず、ロッジにはwifiもなかったから、情報の海から久しぶりに離れることができました。仕事のことだけを考えていればよく、とても心地良い時間でした。
 
本当の人とのつながりとは何なのか。幸せとは何なのか。極北の大自然は、ぼくの心に強く、そして優しく語りかけました。
 
東京で慌ただしく過ごす時間と並行して、アラスカでは「もうひとつの時間」が流れています。
 
満員電車にもみくちゃにされているとき、グリズリーベアの親子は森の中を歩いているかもしれません。 

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原稿の書き出しを考えているとき、氷河は人知れず崩落しているかもしれません。
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友人の投稿に「いいね!」を押す間に、いったいいくつの流れ星が通り過ぎているのでしょうか。

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タイムラインに現れない世界が、今この瞬間も、同時に存在しています。ふとしたときに、そんな遠い世界のことを想像できたら、生きるうえで大きな違いになるのかもしれません。
 
記憶の中に、たくさんの風景を残していきたい。そして、どこに住んでいたとしても、どんな仕事をしていたとしても、ゆったりと流れる「もうひとつの時間」を、いつも心の片隅で感じていたい。

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美しさとバイタリティー

「色々なことに挑戦されていますが、そのバイタリティーはどこからくるんですか?」

と聞かれることがありました。理解されないかもしれませんが、自分なりの哲学があります。

ぼくは、何かを見て「これがやりたい」と感じたとき、それが自分の美しさそのものだと考える癖があります。「きっと自分には向いてない」とか「ぼくの立場でできることじゃない」とか、そんなことは一切考えず、やりたいと感じたら、「これをやりたいと思うことこそが自分の美しさだ」と考えます。

よく美術館に行きます。ピカソの絵を見て美しいと感じたとき、ぼくはその絵の美しさに感動しているというよりも、ピカソの絵の中に、自分の美しさが含まれていることに気付いて感動しています。美しいものを見たとき、自分の中の美しさと共鳴します。

同じ絵を見ても、それを美しいと感じない人もいます。人それぞれ、異なる美しさを持っているから当然のことです。でもぼくは人と美しさの比較をしたいのではなく、ただひたすらに、自分の中にある美しさを追求したいのです。

すべてのものが、美しさを持っています。スピーチ、和菓子、コーヒー、ワイン、服、靴、建築、本、機能…。人なら外見の美しさだけでなく、行動の美しさや言動の美しさもあります。その人にしかできないことをやっている人には、ほとんどの場合美しさを感じます。この文章はこの人にしか書けないものだなあ、と思うととてつもなく愛おしさを感じます。

何かに美しさを感じて、それが他の人にはない自分自身の美しさと知った以上、やはり表現せずにはいられなくなります。美しさは、地位や能力や資金の問題、全てを超えます。神聖なものであり、次元が違うものだと感じています。迷ったら、美しいと感じる方を選択すればいいんです。

美しさに従う限り、限界はありません。サッカーも自転車旅も、オーボエも和太鼓も、協賛集めも添乗員も、なんだってできてしまいます。全て美しさを感じたからです。

バイタリティーとは、人それぞれが持っている美しさの表現なのかもしれません。何かに心が動かされたとき、感動したとき、きっとそこに自分自身の美しさが含まれているはずです。

そんなことを思うので、ぼくは自分の目と体で、様々なものにふれるようにしています。色んな世界を見てみたいと思うのもそのためです。だって、どこに自分の美しさが眠っているかなんて自分でもわからないから。

海外に出て初めて日本の良さに気付くように、自分のことも、なかなか自分ではわかりません。だからたくさんの場所に足を運び、たくさんの人に会って話をします。他人の考え方の中に自分の美しさを発見することもあるし、嫉妬という形で自分の美しさを知ることもあります。でもいずれにせよ、心を動かされたらそれが美しさなのであり、それを知った先に、自分の意識以外に行動を妨げるものはありません。

「まず10億稼ごうと思った」ヤフー小澤氏が30個の夢を叶えるために選んだ道

「自分がやりたいことってなんだろうって思って、「リスト化」するんですよ。世界旅行行きたい、ライオンキングのシンバになりたい、女の子にモテたい、月収200万円になりたい、ベトナムで学校を寄付したい……とか。30個くらいあった。僕は常に具体化させていくのがクセだから、これを実現するためにはどうすればいいんだと。お金はとりあえず必要だったんです。全部足すと10億くらいだった。だから、まず10億稼ごうと思った」

「人間というのはそういう謎の本性を持っていて。そもそもパズルなんて元々の絵をぶっ壊してそれを組み立てるだけで、夢中になれるんだよ? 人間というのは、それくらい意味のないことに夢中になれる」

 

足りないものを埋めていく。だから人生は面白い

「僕はうまくしゃべろうとか、自分をよく見せようとか思っていないから。あまり緊張しないんです」

「生き方に疑問を抱かなかったら、そこで人生はおしまい」