ぐもブロ

自分と向き合うためのブログ

ぼくが毎朝走る理由は、「もうひとりの自分」に会うため

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スマホの登場によって、生活習慣は随分変わりました。電車で周りを見回していても、本を読んでいる人は少なくなりました。かつては本を読んでいたであろう年配のおじさまも、結構スマホをいじっています。もちろん、自分もそのひとりです。

毎日毎日、情報のシャワーを浴びています。SNSのタイムラインには無数の記事が流れてきます。家に帰ればテレビがあるし、とにかく無意識に情報が飛び込んでくるこの時代では、よっぽど意識的にならないと、内省の時間を確保できません。ぼくは、自分と対話する時間、自分と向き合う内省の時間が、生きるうえでとても大切だと思っています。

たくさんの話を聞いて、たくさんの情報を浴びて、寝て、起きて、翌日もまた同じことの繰り返し。これでは、自分の思考をまったく整理できません。ただ、情報に流されていくだけになってしまいます。なんのための情報か、本質をよく考える必要があります。行動のための情報であり、行動のための知識であるはずです。ただ知っているだけで、その情報を活かさないのであれば、百科事典と変わりません。百科事典は知識を得るためには素晴らしいものですが、それ自体は、世の中に何ひとつ生み出しません。

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ぼくにとって、ランニングの時間は、自分と向き合う時間です。ひとりでいると、すぐにパソコンやスマホをいじってしまう人間だから、半ば強制的に走りにでも行かないと、ダメになってしまうんです。好きな音楽を聴き、ゆっくりとしたペースで走りながら、いろいろなことを考えます。

「失敗したな。あのとき、こうすればよかった」

「まあ次から気をつけよう。切り替え、切り替え」

走っているとき、頭の中には「もうひとりの自分」がいます。

「あのサービス、これと組み合わせたらいけるんじゃない?」

「おもしろいかも!あとで◯◯さんに相談してみるか」

もうひとりの自分は、常に味方です。ぼくがヘコんでいても、励ましてくれます。

「また怒られた~、ヘコむ。。。」

「お前は偉いよ。みんなが寝てるこんな朝早くから、ランニングしているんだぞ。努力家だ。自信を持て」

いろんな悩みを持って家を出るのですが、走り終えたときには、悩みは汗とともにどこかへ飛んでいます。

「よし、今日も頑張ろう!」

という気持ちになれるのです。もうひとりの自分のおかげです。失敗したり、ヘコんだりすることも多いけど、走っていると、自分の生き方が肯定されている感覚を得られます。

この前、赤塚不二夫さんと谷川俊太郎さんのコラボ作品を目にしましたが、谷川さんの詩は、まさに同じようなことを言っていました。

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自分トフタリッキリデ暮ラスノダ

自分ノパンツハ自分デ洗ウノダ

自分ハ自分ヲ尊敬シテイルカラ

ソレクライナンデモナイノダ

自分ガニコニコスレバ

自分モ嬉シクナッテニコニコスルノダ

自分ガ怒ルト自分ハコワクナルノデ

スグニ自分ト仲直リスルノダ

自分ハトッテモ傷ツキヤスイカラ

自分ハ自分ニ優シクスルノダ

自分ノ言ウコトサエキイテイレバ

自分ハ自分ヲ失ウコトハナイ

自分ハ自分ガ好キデ好キデタマラナイ

自分ノタメナラ生命モ惜シクナイ

ソレホド自分ハスバラシイノダ 

もうひとりの自分は、スマホの中にはいないんです。情報の中にも、友達の中にもいないんです。自分の中にしか、いないんです。だから、もうひとりの自分に会いに、毎朝ランニングに出かけます。

早朝ランニングを始めて、今日で一週間が経ちましたが、本当に素晴らしい時間です。06:00の空はまだ暗く、星も見えていますが、徐々にグラデーションが濃くなっていきます。葉が落ちた木の枝、澄んだ空気、シーンと冷たい風、静けさ。まるで、旅をしているようです。06:50くらいに日の出。太陽のエネルギーを全身で感じます。毎日写真を撮っていても、同じ景色には出くわしません。曇りの日にも曇りの日の良さがあります。

自分と向き合う、神聖な朝の時間。これからも大切にしていきたいです。

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